製鉄の歴史

製鉄にまつわる様々な歴史、たたら製鉄の仕組みについて

◆製鉄の歴史

◆たたら場の巨大な足踏み送風装置が鞴(フイゴ)と呼ばれる道具

 たたら製鉄って言葉なら僕も何回か耳にしたことがあるよ。
 ず~っと前だけど宮崎駿さんが作っていた「もののけ姫」ってアニメで見たことがあるんだよね。
 その物語ではやっぱり「たたら場」って呼ばれる場所で多くの人々が製鉄をしていたよ。

 うむ、アニメのもののけ姫に出てくるたたら製鉄の仕組みは実はたたらの歴史を忠実に再現している部分が多いんじゃ。
ところでポンちゃん、そのたたらばではどのように製鉄が行われていたか覚えているかい?

 うん、たたら場で巨大なシーソーのような板がついた装置の上にたくさんの人が載って、その板を足で一生懸命踏んでいたよ。
 え~っと、そしてね休むことなく踏み続けていないといけないって言ってたような。

 それは「足踏み送風」と呼ばれる「直接製鉄法」においては欠かせない製鉄技術のひとつじゃな。
 鉄鉱石を溶解させる為には高熱の温度を保つ必要がある。
 しかし近年に至るまでの製鉄ではこの温度を保つことが非常に困難じゃった。
 火が燃え続けるには酸素が必要じゃからのぉ。
 その為、この足踏み送風のように人力で製鉄炉に四六時中空気を送り続ける必要があったのじゃ。
 尚、もののけ姫のたたら場の巨大な足踏み送風装置が鞴(フイゴ)と呼ばれる道具。
 足で空気を送り込む装置の他、手で空気を送り込む「手押し送風」でも空気を送り込んでいたりしたのじゃよ。

 ひぇ~なんだか大変そうだね。